デス・ストランディングの感想(中間編)

重要なことを告げよう、デス・ストランディングシェンムーから龍が如くである!!!

 

 頭トチ狂ったわけじゃないですよ。

 

 でもデス・ストランディングシェンムーから龍が如くになるゲームなんです。

 デス・ストランディングの説明は別にいらないよね。

 メタルギア小島監督の新作で、山と川と岩しかない中お使いミッションを延々と
 させられるという、説明をざっくりするとクソゲー要素しかない作品。

 

 のはずだったのに、なぜかそれが面白く感じてしまうマジック。

 

 実際徐々に移動範囲が広がり、それによって解放される
 僅かな便利アイテムが溜まらなくうれしく、オンラインの緩い繋がりによって道が
 ちょっとずつ良くなっていく嬉しさ。

 

 こちら側から対処できない敵を潜り抜けて行く緊張感。

 

 まだまだ謎が多いながらも引き込まれるストーリー

 

 そしてどこか悲しげで美麗なマップ

 

 どんどん引き込まれるように配達をこなしちょっとずつ道を整備していくことが
 たまらぬ楽しさがあったのです。
 

 そう、最初のエリアまでは・・・

 

 第2エリアになり、情勢がガラッと変わります。

 

 これ歩いていくの?ってくらい広くなり平野ばっかりになったマップ
 
 車やバイクなど乗り物の増加と、あからさまに悪意しかない岩だらけで乗り物が
 使いにくい平原の数々

 

 国道というあからさまに車前提とした短縮要素。
 しかも作るのに大量の資材が必要(一応他プレイヤーと共通で建設はある)
 なのだが、資材も重さが設定されているため、通常配送に混ぜることは難しい。

 

 対処できなかった敵に対し様々な武器が開発され的と化していく敵

 

 第2エリアでおおよその脅威は脅威と感じなくなり、国道の整備状態で
 配送難易度、時間も大幅に変わり、距離、積載量の結果ほぼ車バイク前提になり
 etcetc

 

 と、段々マジックが解けてきたのを感じているのが今第2エリアクリア間近の私です。
 
 いや、便利なんですよ。加速度的に便利なりましたよ、
 第2エリア突入当初から比べてみたら。

 

 でも、個人的には、このゲーム便利になればなるほど魅力を失うゲームなんですよ。

 そこで冒頭の話の戻ってシェンムーの話なります。

 シェンムーと言うゲームは、便利という言葉から対局にある
 ゲームデザインをしてました。
 

 例えば主人公のお金は序盤はわずかな、おこずかいしか無く。
 所謂ゲームにありがちな、街で喧嘩を売ってお金稼ぎ、経験値稼ぎは出来ず。
 中盤バイトが始まれば一日の大半を拘束される。 

 例えば店に入っても、棚を見て、商品を選んで、店員に話しかけて、お金を払って
 物をもらう。この5個の行動がムービー短縮なしで見せられます。

 移動に関しても必ず朝は家から始まり、ファストトラベルなんてものはない。

 不自由極まりないゲームです。最近シェンムー1&2で久しぶりにやったら
 なんで私はこんなイライラするゲームを絶賛してたんだ。って思うくらいに

 酷いです。

 その不自由はゲームの世界でゲームの登場人物のリアルを現したと思えば
 当然の仕組みなんですが、基本リアルにやるとゲームとしてはつまらなくなる方向に
 行きます。

 シェンムー龍が如くより人気にならなかったのは、そういうリアルにやるとつまらん
 要素を龍が如くは極力省くように作ってたからであって、シェンムー自身も2では
 若干そのあたりを考えた作りになっていたりします。すでに手遅れでしたけど。

 で、デス・ストランディングなのですが、当然荷物で移動の不都合を起こさせ
 敢えて道の整備手段や便利な乗り物を限定し、

 世界観で敵を容易に排除できないようにして、と色々なその世界でのリアルを

 盛り込み不都合を体験させる。第1エリア。

 

 そして、それらをゲーム的解決し始めて快適を出し過ぎてしまった第2エリア

 1つのゲームで2つのデザインが出てきます。

 ちなみに売り方やゲームデザインの面から見ても出したいのは第1エリアの不自由な
 中でのリアルさだと思っているので。第2エリアでその理屈を崩してしまったのは
 設計ミスだと言えます。

 

 更にまずいことにマップを広くし過ぎたため、快適な各種要素を整備しても、
 割と長い時間移動を強いられます。しかもそれは美麗だけど険しい道ではなく
 ただ、車に乗って何の障害もない国道を行ったり来たりする行為になります。

 

 これによりゲームが非常に単調に感じてきてしまうわけです。
 ぶっちゃけ国道にチェックポイントいくつか置いて自動移動とかくらいしても
 良かった、第2エリアが快適さを重視したデザインだとすると中途半端なんですよ。
 
 なので私的な感想を言うと
 第1エリア:クソゲー要素を絶妙な味付けで面白くした文句なし神ゲー
 第2エリア:変化を出そうとしたが、繊細な味付けのパターンが
       そういくつもあるわけではないと理解した凡ゲー
 最終エリア:?????

 と言う感じです。

 いくら小島神の味付けの仕方が優れていてもゲームのボリュームという点では、
 人的物量に勝るものは無いという事実を突きつけられた感じ。
 とはいえまだ最後があるのでそこで大逆転が来るのかが楽しみではあります。