「The Wake」感想 この物語の登場人物は、どう思ったか。

 Steamで現在ハロウィンセールを行っており、色々買いこんでやっているのですが、その中の1つのゲームのお話です。

 「The Wake」
https://store.steampowered.com/app/1311540/The_Wake_Mourning_Father_Mourning_Mother/?l=japanese

 恐らくほとんどの人が持っている「親」「家族」にまつわる苦い思い出の物語というよりは独白に近い物になっています。

 ある日”彼”は意識不明の状態で病院に運ばれます、その後一時的に意識が戻った”彼”は妻に、特殊な日記を渡します。
 その特殊な日記は何故か、ところどころ暗号化されていました。
妻は、それを解読していく事で”彼”の生まれてから今日にいたるまでの心情が書いてありました。

 その始まり、そしてすべてが、この1文にまとまっています。
「つまるところ、私の人生はこの一文に尽きるのだろう。<私の言葉はすべて嘘だ>と」

 ゲーム自体は章立てになっており、1章ごと暗号を解読し読み進めていくという単純なもので、ボリュームも数時間あれば終わる程度の内容になっています。

 なので、このゲームの魅力の大部分は語られる内容です。
 このゲームは作者の自伝の部分が混じっているらしく、半分ノンフィクションのような内容となっています。これを知っているか知っていないかで物語に対する受け取り方が、若干変わるかと思いますので、先に記載しておきます。
 
 さて、今はどうか知りませんが、国語の現代文の問題で、よく出てくるタイプとして、「この時この登場人物はどう思ったでしょう。」というものがありました。

 回答する側としては、そんなのどうでもいいや、と思いながら前後の描写などから、おそらくこんな感じではないかという回答を導き出します。
 
 それに対し採点者、出題者は同じように前後の文章の繋がりから正解、間違いが記されてきました。
 
”では、その所謂正解とよばれる回答というのは本当に作者が思った事なのか。”この手の問題が嫌いなタイプが持ち出す理屈にそんなものがありました。

 大抵はそういわれた相手は苦笑するか、日本語の文法について説明するか、回答にそう書いてるし、と言ったりするでしょう。

 ですが、作者”自身”が書いてる”自身の出来事”のはずなのに”自身がウソをついてる”というどうしようもない確信を持っている時、”本当の事”とは何を指し示すのでしょうか。

 よくわからないことを言ってるように聞こえますか?では少し言い換えます。
 作者”自身”が”自身の出来事”のはずのなのに、それを”文章として、うまく書き出せてない”というどうしようもない確信を持っている時、”本当に伝えたい自分の感情、気持ち”をどうやって読み取ったら良いのか。

 だれもが知っています、”言語”は意思を伝える手段において万能ではないと。

 普段は気に留めないその事象ですが、大きな転機に来た時、衝撃的な出来事を受けた時、私達はそれを理解しようと納得しようと”言語”を使います。
 
 ですが自分の気持ちが、どうしようもなく”言語”では表現しきれない時、その時の絶望感は”言語”で語ることは難しいと思います。
 それでも表現しようと、もがきながら文章を推敲し、表現を変え、1文1文血反吐を吐くような思いで書き出していく、決して正しく自分を表現しているとは思っていなくても、そんな文章がこの物語を構成しています。

 プレイヤーたる私たちは、そんな文章を叩きつけられ、問われるのです。
 「この時、登場人物である”彼”はどう思ったでしょう。」と
 
 宇宙人が侵略してくるわけでも、ゾンビが蔓延するわけでもない。
 ただただ、悩み苦しんだ人の半生を言語化するということが、如何に難しく、如何に伝わらないか。

 それでも伝えようとした文章から、精一杯彼の気持ちを推測していくとき、ただの文章で涙するし、深く傷つくのです。

 物語を読み終えた時、問いに対するプレイヤーの解釈が正解か、間違いか、
 本当の事とは何か、幾通りの読み方があるでしょう。

 だからこそ、最初ですべてはこの一文に集約されるのです。
「つまるところ、私の人生はこの一文に尽きるのだろう。<私の言葉はすべて嘘だ>と」

デス・ストランディングの感想(中間編)

重要なことを告げよう、デス・ストランディングシェンムーから龍が如くである!!!

 

 頭トチ狂ったわけじゃないですよ。

 

 でもデス・ストランディングシェンムーから龍が如くになるゲームなんです。

 デス・ストランディングの説明は別にいらないよね。

 メタルギア小島監督の新作で、山と川と岩しかない中お使いミッションを延々と
 させられるという、説明をざっくりするとクソゲー要素しかない作品。

 

 のはずだったのに、なぜかそれが面白く感じてしまうマジック。

 

 実際徐々に移動範囲が広がり、それによって解放される
 僅かな便利アイテムが溜まらなくうれしく、オンラインの緩い繋がりによって道が
 ちょっとずつ良くなっていく嬉しさ。

 

 こちら側から対処できない敵を潜り抜けて行く緊張感。

 

 まだまだ謎が多いながらも引き込まれるストーリー

 

 そしてどこか悲しげで美麗なマップ

 

 どんどん引き込まれるように配達をこなしちょっとずつ道を整備していくことが
 たまらぬ楽しさがあったのです。
 

 そう、最初のエリアまでは・・・

 

 第2エリアになり、情勢がガラッと変わります。

 

 これ歩いていくの?ってくらい広くなり平野ばっかりになったマップ
 
 車やバイクなど乗り物の増加と、あからさまに悪意しかない岩だらけで乗り物が
 使いにくい平原の数々

 

 国道というあからさまに車前提とした短縮要素。
 しかも作るのに大量の資材が必要(一応他プレイヤーと共通で建設はある)
 なのだが、資材も重さが設定されているため、通常配送に混ぜることは難しい。

 

 対処できなかった敵に対し様々な武器が開発され的と化していく敵

 

 第2エリアでおおよその脅威は脅威と感じなくなり、国道の整備状態で
 配送難易度、時間も大幅に変わり、距離、積載量の結果ほぼ車バイク前提になり
 etcetc

 

 と、段々マジックが解けてきたのを感じているのが今第2エリアクリア間近の私です。
 
 いや、便利なんですよ。加速度的に便利なりましたよ、
 第2エリア突入当初から比べてみたら。

 

 でも、個人的には、このゲーム便利になればなるほど魅力を失うゲームなんですよ。

 そこで冒頭の話の戻ってシェンムーの話なります。

 シェンムーと言うゲームは、便利という言葉から対局にある
 ゲームデザインをしてました。
 

 例えば主人公のお金は序盤はわずかな、おこずかいしか無く。
 所謂ゲームにありがちな、街で喧嘩を売ってお金稼ぎ、経験値稼ぎは出来ず。
 中盤バイトが始まれば一日の大半を拘束される。 

 例えば店に入っても、棚を見て、商品を選んで、店員に話しかけて、お金を払って
 物をもらう。この5個の行動がムービー短縮なしで見せられます。

 移動に関しても必ず朝は家から始まり、ファストトラベルなんてものはない。

 不自由極まりないゲームです。最近シェンムー1&2で久しぶりにやったら
 なんで私はこんなイライラするゲームを絶賛してたんだ。って思うくらいに

 酷いです。

 その不自由はゲームの世界でゲームの登場人物のリアルを現したと思えば
 当然の仕組みなんですが、基本リアルにやるとゲームとしてはつまらなくなる方向に
 行きます。

 シェンムー龍が如くより人気にならなかったのは、そういうリアルにやるとつまらん
 要素を龍が如くは極力省くように作ってたからであって、シェンムー自身も2では
 若干そのあたりを考えた作りになっていたりします。すでに手遅れでしたけど。

 で、デス・ストランディングなのですが、当然荷物で移動の不都合を起こさせ
 敢えて道の整備手段や便利な乗り物を限定し、

 世界観で敵を容易に排除できないようにして、と色々なその世界でのリアルを

 盛り込み不都合を体験させる。第1エリア。

 

 そして、それらをゲーム的解決し始めて快適を出し過ぎてしまった第2エリア

 1つのゲームで2つのデザインが出てきます。

 ちなみに売り方やゲームデザインの面から見ても出したいのは第1エリアの不自由な
 中でのリアルさだと思っているので。第2エリアでその理屈を崩してしまったのは
 設計ミスだと言えます。

 

 更にまずいことにマップを広くし過ぎたため、快適な各種要素を整備しても、
 割と長い時間移動を強いられます。しかもそれは美麗だけど険しい道ではなく
 ただ、車に乗って何の障害もない国道を行ったり来たりする行為になります。

 

 これによりゲームが非常に単調に感じてきてしまうわけです。
 ぶっちゃけ国道にチェックポイントいくつか置いて自動移動とかくらいしても
 良かった、第2エリアが快適さを重視したデザインだとすると中途半端なんですよ。
 
 なので私的な感想を言うと
 第1エリア:クソゲー要素を絶妙な味付けで面白くした文句なし神ゲー
 第2エリア:変化を出そうとしたが、繊細な味付けのパターンが
       そういくつもあるわけではないと理解した凡ゲー
 最終エリア:?????

 と言う感じです。

 いくら小島神の味付けの仕方が優れていてもゲームのボリュームという点では、
 人的物量に勝るものは無いという事実を突きつけられた感じ。
 とはいえまだ最後があるのでそこで大逆転が来るのかが楽しみではあります。

 

独断と偏見にまみれたQuestゲー感想

 ヒャッホー!みんなー!!元気にVRのコントローラーブンブン振り回しているかーい?

 私は振り回しすぎて壁や机に手を打ち付けた事が増えてきたぞ!!

 この前とか振り回した奴がVRにつないでるイヤホンコードにひっかかって
 ゴーグルごと吹き飛ばしそうになったぞ!!!

 何もかにも部屋が狭いのが悪い!!!(アメリカ基準)

 さて、そんなOculus Questだけど
 全然値下がりしないソフト群を血の涙を流しながら購入してまわった結果を
 ご報告したいと思う!!!

 独断と!!偏見だから!!!よその評価との違いは気にするな!!!

 1:ビートセイバー
   https://www.jp.playstation.com/games/beat-saber-ps4/(URLはPSVR

   評価:Quest持ってるなら、つべこべ言わず買っとけ、な?

   Questと言ったらこれだろ、ってくらい代名詞の奴
   よくよく色々ソフトプレイすると、Questゲーって、
   割と歩き回る前提のゲームが多いことに気付いた。
   でもこいつは、狭い中でも遊べる!楽しい!!
   6月には公式MODが追加され好きな曲、譜面でも遊べる!!
   ルールも分かりやすく、VR感も楽しめ、奥が深く、手軽にできる。
   今のところこれよりバランス良く完成度の高いゲームが無い!!
   とにかくQuest買ったら1番に買うんだ!!

 2:ダンスセントラル
   https://www.gamespark.jp/article/2019/03/28/88530.html

   評価:新鮮な驚きがある、がゲームとしては判定の分かりづらさがついて回る。

   もう1つの目玉と呼ばれたダンスセントラルのQuest版
   これも、数少ない狭いスペースでも出来るVRゲー
   だが、このゲームのウリは、なんとゲーム以外の部分だ!!!!!
   まず、VRゲーで数少ないアバターカスタマイズがある!!
   しかも、VRを存分に生かしたカスタマイズ画面だ!!
   上着ズボンが、それぞれハンガーにかかっており、ハンガーを手で回しながら
   気に入ったのをアバターの近くに近付けると着替えるというスタイルは
   凄い臨場感を感じる!!!
   加えて、移動や、ダンス曲の選定は手元に祝言するスマホで行う。
   当然タッチ操作などを実際のスマホに沿った操作体系は、自分がここに居る感
   の演出としては非常に良い!!!
   
   と、ここまでは良いのだ、だが実際のダンスパート、ゲームのメイン部分だが
   出来がイマイチと言わざる得ない、というのも、このQuestだが、
   両手のコントローラーの位置と頭の傾き高さなどをセンサーとしてとらえている
   つまりどういうことかというと、
   ダンスの下半身や、胴体部分を認識するセンサーが無い!!!!!

   ということになる。そのため、腕の位置、頭の位置のみが判定となり、微妙に
   ちゃんとやってるはずなのに判定が合わない時が発生するのだ。

   加えて、判定自体も合ってるのか間違ってるのかが分かりにくく、良くも悪くも
   何んとなく出来てる何となく出来てないとなってしまい、
   結果、AランクとかBランクとか違いどこよってプレイヤー的には思ってしまう。
   一応練習モードもあって、そこで細かく合ってるあってないは見れるのだけど
   そもそも、どうすれば合うのかが、曖昧な感じでしか示されないため、
   余計モヤモヤしてしまうのだ。
   
   結論から言うと、お金が余ってたら買ったらよいんじゃないかな。それなりには
   楽しめるよ、ダンスゲーじゃなくてクラブで遊ぶという没入感ゲーとしてだけど

 
 長くなったから続きは次回で!!!